プログラミングを通して試行錯誤
生徒の作品を見た方から、「ずいぶんしっかり教えるんですね?」とか、 「私も教えてもらいたい」というようなコメントをいただきましたが、 つくば高等学院では、基本的には教えるということをしていません。
保護者からは不安がられて当然ですが、教えるのは最初のうちほんの少し。 あとは相談があったら一緒に考える程度です。
そうすると、生徒が生徒自身の力で試行錯誤を重ね、自律的に成長していきます。
プログラミングを教えすぎない理由
学校の授業で高校生にカリキュラムに従って教えた経験があります。高校生に教えるのは基礎的な関数やコマンドの使い方。このな簡単な内容は、成功体験を積みもっとプログラミングをしてみたいと思いはじめるきっかけにはちょうどよいレベルです。
それを授業形式で一律同じペースになるようにカリキュラム通りに展開を進めれば、簡単な内容であるにもかかわらず理解ができなかった生徒は取り残されます。
それよりは、一人一人が自分のペースで学習し、自分なりの理解をすることで技能は定着します。
プログラミングを通して数学的な考えを養う
数学が苦手な生徒でも、プログラミングをしていくうちにゲーム制作などを通して基礎を理解し、キャラクタを表示するためにX座標、Y座標を設定し、動かすためにはどうしたらよいか、さらには敵に追いかけされるには、敵のX座標-自分のX座標>0の時は…と、 自然と考えていきます。
そうしていくうちに自動的に数学力が身につきます。
必要になれば教科書を開いて学習し始めることもあります。
問題解決のために自ら学ぶ
つくば高等学院では自分で作りたいものをプログラミングで作ります。
プログラミングは問題を解決するための手段です。生徒は自分で作りたいと思う、自分で考えたゲームやアプリケーションソフトウェアを製作します。つまり、自分自身に問題を出すことになります。
制作にかかる時間は時間は1~2日では終わらないことはよくあります。長ければ数か月、1つの製作に費やすほど頑張りを見せる生徒もいます。目標を立て思った通りに動かせるようになることが完成であり答えです。
製作中にわからないことがあり、質問を受けることがあります。考え方の相談には乗りますが、具体的な書き方についてはある程度のレベルになると答えません。
会社などでプログラマとして働くことになれば、ネットで調べることはよくあります。
つくば高等学院の仕事は一人でもできるようになるためにはどうするかを教えることであると考え、安易に答えを教えることはしていません。
それは生徒が自ら考えることにつながり、プログラミングしていくうえで問題と答えを明確化し、具現化していかなければならないからです。
さらにその問題を解くためには、生徒自ら問題を細分化し、一つ一つ解決する必要があります。問題を解決するために自ら物理を学んだり、 美術の教科書を開いたり興味を持って生徒が自ら学習していきます。
もちろん、ITが好きで、やってみたいと思う子でないと難しいことです。そういった生徒が、自由に学習できるのがつくば高等学院です。