通信制高校の仕組みを理解していないと、通信制高校への入学後まぁまぁ苦労するので仕組みから解説します。
いつもなら説明会できっちり説明するのですが、このコロナ禍で説明会に参加することを躊躇される方もいると思いますので、この場で公開します。
通信制高校って高校卒業資格が取れるの?
通信制高校で高卒資格が取得できるかどうか、まず、みなさんが一番気になるところだと思います。
もちろん、高卒資格は取れます。つくば高等学院は松本国際高等学校通信制のつくば学習支援施設やアットマーク国際高等学校通信制のつくば学習センターになっています。つくば高等学院に通学して連携校のレポートやネット授業などに取り組みます。
通信制高校で高卒資格を得るためにやるべきこと
通信制高校でやるべきことは74単位以上の単位修得と高等学校への3年以上の在籍、30時間以上の特別活動の参加です。
皆さんが単位習得のために意識的して日々やるべきことは以下のとおりです。
この3つだけです。
特別活動はつくば高等学院に日々通って、行事に参加することで要件が満たされ、進路選択に必要となる調査書や指導要録の活動記録を書く欄も充実します。
通信制高校の単位の仕組み
レポート
レポートは添削課題で簡単に言えば学習の確認プリントのようなものです。現在はネットを使って提出する形式をとっています。
各教科ごとに単位数に応じて課題の数が決められていて、テストではないので先生や友達に相談したり教科書や参考書を見て解いても問題ありません。
全科目合わせて25単位履修すると年間に用紙で言えば70~80枚くらいになります。1日1~2課のペースで進めれば余裕をもって締め切りに間に合います。3~4枚進めればプログラミングなどITに費やす時間を増やすことができます。
赤点を取っても期限内に修正すればOKなので、まじめにやっている人なら勉強が苦手でもあきらめなければ十分クリアできます。
単位認定試験(テスト)
テストは正式には単位認定試験と呼ばれています。全日制高校で言うところの中間テスト、期末テスト、学年末テストといったところです。ほとんどの通信制高校では科目や単位数に応じて年1~2回、3~4回に分割することもあります。
スクーリング(面接指導)
松本国際高校通信制のスクーリング
つくば高等学院の生徒は松本国際高校のスクーリングはつくば高等学院(松本国際高校通信制つくば校)または、松本国際高校通信制東京校で受講することができます。
東京校は市ヶ谷駅は秋葉原で乗り換えてほんの数分。東京校は市ヶ谷駅から見えるくらい近くのところにあります。帰りや空き時間に秋葉原など都内を散策するのもいいですね。
インターネットによるメディア視聴
本来であれば、スクーリングは履修する科目数や単位数によっては、全部受け終わるまでに10日以上はかかりますが、インターネットでのメディア視聴とその報告によって、スクーリングの時間数を一部減免することができます。
通信制高校で単位を落としたら卒業が遅れる?
全日制高校では、1科目でも成績が「1」となり単位を落とすと、留年(原級留置)となり、翌年から1学年下の生徒と同じクラスになることになります。その結果、卒業が1年遅れることになります。
一方、通信制高校では通信制・単位制の課程を利用しています。3年間での卒業を目指している場合でも、もし数単位を落としてしまったとしても、翌年に取り直すことで、少しの単位不足であれば卒業が遅れることはありません。1年目で多少単位を落としても問題ありませんし、2年目で少し単位を落としても卒業に影響はありません。ただし、3年目に単位を落とすと卒業が遅れる可能性が出てきます。
単位を落とした場合には履修登録料として追加で費用が発生しますが、全日制高校で1年間分の学費に比べると、比較的少額です。
この図では国語総合4単位を落とした場合について説明しています。国語総合は必修科目なので必ず取得する必要がありますが、もし2年目に古典などを履修し、その後の年度に取り直しが難しい場合には、別の科目で単位を補うことも可能です。
また、ツクガクでは、小中学校での学習が不十分だった場合に、4年間かけて卒業したいという相談を受けることがあります。こうしたケースでは、計画的に4年間での卒業を進めることができます。これは計画通りに学びを進めているだけで、遅れているわけではありません。
教育は個々の能力に応じて受ける権利があります。18歳での卒業が全てではなく、自分のペースで学び続けることが大切です。
通信制高校は科目が選べる
全日制高校では選択科目を除けばあり得ないことで、通信制高校は単位制を取っているので、必修科目さえとれば、あとは自分が学びたい科目を履修することができます。
履修相談
通信制高校は自分が学びたい科目、好きな科目を履修できるといっても何をどうすればいいのかわからない人がほとんど。
心配はいりません。先生と相談しながら履修科目を決める履修相談という機会が設けられています。新入生なら3月、転入生なら合格が決まった直後に必ず行われます。
例えば数学という教科、数学Iのみが必修であるため、数学IIや数学A・Bはあえて履修しなくても構いません。とにかく卒業するまでに74単位を修得すればよいというわけです。逆に数学が得意でしっかり学びたいと考える人は数学I・IIと数学A・Bと履修することもあります。
そのため、得な科目をより多く、苦手な科目は減らすことができるのでより単位修得がしやすいといえます。
自分で履修科目を選べるのは大学と同じですね。でも、大学だと学生が自分で履修科目を決めて期限までに提出しないとならないため、まれに履修漏れがあります。
履修科目については生徒との履修相談を行いツクガクが確認するので、履修漏れは発生したことがありません。