
選ぶ前に知っておいてほしいこと
高校選びは、できれば落ち着いた気持ちで考えたいものです。
けれど実際には、
- 学校に行けなくなった
- このままで大丈夫なのか不安
- もう時間がない気がする
そんな状況で、このページにたどり着いたご家庭も多いと思います。
ここでは
「通信制高校がいい」「全日制高校がいい」と結論を急ぐのではなく、
それぞれの特徴を静かに整理し、
今の状況に合う選択肢を考えるための材料をお伝えします。
通信制・全日制、あなたに合うのはどっち?

通信制高校と全日制高校の基本的な違い
まずは、制度としての大きな違いです。
全日制高校
- 原則、平日毎日登校する
- 授業は時間割どおりに進む
- クラス単位での集団生活が中心
通信制高校
- 登校日数や時間は学校ごとに異なる
- レポートや課題を中心に単位を取る
- 自分のペースで学びやすい仕組み
どちらも「高校卒業資格」が得られる点は同じです。
違うのは、学び方と生活リズムの前提です。
学び方の違いだけでは決めきれない理由
「勉強についていけるか」
「学力が心配」
こうした不安はもっともですが、
実際には学び方よりも先に影響する要素があります。
それは、
- 毎日決まった時間に動けるか
- 集団の中で過ごすことが負担になっていないか
- 今は“頑張る時期”なのか、“立て直す時期”なのか
このあたりは、成績表だけでは見えてきません。
生活リズムと関わり方の違い
全日制高校は、
学校生活そのものが生活リズムを作る設計です。
一方、通信制高校は、
生活リズムをどう整えるかを、個別に考えやすい設計になっています。
どちらが良い悪いではありません。
- 決まった枠があるほうが安心する子
- 枠があることで苦しくなる子
ここは、本当に人によって違います。
「自由」という言葉に惑わされないために
通信制高校は「自由」と言われることがあります。
ただ、この言葉は少し注意が必要です。
自由とは、
- 何もしなくていい、という意味ではありません
- 放っておかれる、という意味でもありません
多くの場合、
**「自分の状況に合わせて調整しやすい」**という意味です。
その調整が
- 自分でできるのか
- 誰かと一緒に考えたほうがいいのか
そこを見誤らないことが大切です。
迷ったときの考え方
もし今、どちらがいいか決めきれないなら、
次の視点で考えてみてください。
- 今は、前に進む力が残っているか
- それとも、まず休んで整える必要があるか
- 「続けること」と「取り戻すこと」、どちらを優先したいか
高校はゴールではありません。
続けられるかどうかが、何より大切です。
今の状態に合わない選択をすると、
どんなに良い学校でも、つらくなってしまいます。
最後に
全日制高校にも、通信制高校にも、
それぞれの役割があります。
どちらを選んでも、
やり直しがきかないわけではありません。
焦らず、
「今の子どもの状態に合っているか」
それだけを、静かに確認してみてください。
このページが、
少し気持ちを整理する助けになれば幸いです。
通信制高校相談センター管理人より(というか理事長の飯島です)



