
数学Iは三角関数や方程式など、中学校までの数学の延長線上にあるような科目で、高校生は必ず履修する科目となっています。中学時代、特別支援教室での学習をメインとしてきた生徒で、数学が苦手な場合はなかなかハードルの高い科目の一つとなっています。
でも、自分を理解することで、クリアできた生徒がいます。
努力は惜しまなかった
- 書写する
- 書写したものを見返す
- 書写したものを参考に問題を解く
やったことはこれだけです。ツクガクでの定番のやり方で、教科書などの例題をノートに書き写して、それを参考に真似をして、問題を解くという単純なパターンです。
私自身も中学生くらいから、ずっとこんなパターンで数学の学習をしていました。小学生くらいのころは、まったくと言っていいくらい勉強からは逃げていました(笑)
このパターンを繰り返すと解ける問題が増えることに気が付き、これを「面倒」と考えるか、「面倒だけどこうすればできるから、また、やってみよう」と考えるかは運命の分かれ道です。
でも、できると嬉しいので、もっと難しい問題に挑戦したくなりますね。
何が分からないかがわかる
- 前にやったことを忘れた
- それは「前にやったことが分からない」「覚えていない」ということ
- 教科書、ノートをさかのぼって解説を読めばわかる
- それは「前にやったことが分からない」「覚えていない」ということ
「前にやったことを忘れた」というのは、誰でも経験があると思います。
「何が分からないことなのか?」というと、それは「前にやったこと」であることが明白です。
○○構文みたいですが(;^_^A
「前にやったこと」がわからなければ、中学校の内容でも小学校の内容でもさかのぼって解説を読み、例題にチャレンジします。
小学校6年間積み上げてきたもの、中学校3年間積み上げてきたものの上に成り立った数学の勉強をしているわけですから、「今さら」などと考えずさかのぼってみれば簡単にわかりますね。
できないことがある
- 別の方法を使う
- 解の公式をつかう
2次方程式なら、高校生なら因数分解を使うことも多いと思いますが、どうしてもこの生徒は因数分解がとんでもなく苦手です。
たすき掛けができないわけではないのですが、とにかく、苦手で非常に時間がかかります。
そうこうしているうちに、集中力が落ちてしまいます。
そこで、「解の公式」のみを使うように指示をしたところ、式を完成させることは容易でした。
ところが、2022年12月、先週なぜだか普通に因数分解で共有点を求めることができていて、本人も私もびっくりでした(;^_^A
なぜか分数や平方根の問題が解ける
解の公式を使うと、平方根は出てくるのですが、以前は別の問題で平方根は苦手そうにしていたので、どうなるか心配でした。なぜかあっさりと解けるようになっていました。
人は成長しますよね。その人、個々のカリキュラムがあってもよいのではないかと思います。分数なら分数、平方根なら平方根と一つのことにこだわって、できるまで次に進めないような考え方で学習していると、わかることも分からないままになってしまうんだなと思いました。
絶対に言えること
- 努力は惜しまなかった
- ノートを開く
- 教科書を移す
- 問題を解く
- 何が分からないかを明確にする
- どうしてもできないものは別の方法を考える
みんながみんな、この生徒のようにできることは考えにくいですが、絶対に言えることは努力は惜しまなかったこと。これにつきます。
ノートを開き、教科書を写し、問題を解いてみる。分からなければ、何が分からないかはっきりさせる基本はこれの繰り返しです。
たまたま発達障害の生徒の話でしたが、誰にでも言えることだと思います。
なかなかうまくできないな、と思う人は真似してみてください。
なにか勉強のヒントが見つかるかもしれません。